2007年06月14日

Corruption

新しい職場の同僚で、最も良く会話を交わしているのはイギリス人の方々です。
そのせいか、たった数日間で自分が話す英語にも確実に微妙な変化が起きてしまっています。
(もともと感化されやすいだけなのかもしれませんが)

それを実感したのが、"t" の発音です。

アメリカ英語だと、"t" 音をはっきり発音しないことが多いのです。

特に母音と母音の間に "t" が挟まれている場合など、舌を完全に持ち上げるのが面倒くさいのか、"t" が訛って日本語の「ラ行」に極めて近い音に変化したりします。
(あとは、"want to" が "wanna" に変化するときのように、完全に抜けてしまうパターンもありますよね)

トーマス・フリードマン著の "The World is Flat" (邦題『フラット化する世界』)で、インド人がアメリカ訛りを身につけるために奮闘している様子が紹介されていましたが、この "t" の訛り具合が彼らにとって最も難しい課題の一つみたいです。

身近にアメリカ人かカナダ人の方がいらしたら、今度是非上記の本で例として紹介されている "Betty bought a bit of better butter." とでも言ってもらってください。どういうことか良く分かると思います。

ところが、イギリス人は、(インド人もそうですが)いつでも"t" の音を明瞭に発音します。母音に挟まれようが、言葉の最後に来ようが、です。だからこそ、多くの日本人が「イギリス英語の方が聞き取りやすい」と感じるのかもしれません。
上記の文章をイギリス人にも読んでもらう機会があり、聞き比べることができれば、とても楽しいですよ。

そして、昨日、"two point eight billion" という数字を読み上げているときに、私もいつの間にか "t" をなるべく丁寧に発音するようになっていることに気付き、一瞬びっくりしてしまいました。
(教えていたときには、例えば聞き取りに苦労している初級者相手には意識してやっていたことを、全く無意識にやるようになっていたからです)

しかし、これは果たして悪いことなのか、ということを考えると、必ずしもそうとは言えないと思います。

なぜなら、「美しい英語」の一つの基準は「分かりやすさ」であるからです。

現に私の母は、「私は教養のあるエレガントな英語なら理解できるけど、品位に欠けた英語は理解できない。だから、私が理解できないような話し方しかできない人の話なら、理解できなくても良い」と豪語していました。
(これは極端ですが、ある意味正論でもあります)


今の仕事で私の価値を高めているのは「英語ネイティブらしさ」よりもむしろ「日本人らしさ」です。
とすれば、「よりナチュラル」な英語を話すことよりも、「より明瞭な」「より美しい」英語を話すことの方が、はるかに重要なのではないでしょうか。

ただ、アメリカ人相手の時だけは、変にかっこつけていると思われないために気をつけなければならないかも知れません。

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2007年01月23日

"wanna" の正しい発音

留学の落とし穴のひとつとして、スラングを身につけて乱発するようになってしまう、というものがあると思います。

これも数週間前のことになってしまうのですが、同僚の一人が、レッスン中に教えている生徒さんがいきなり"F***" と言ったため、どう対処しようか困ってしまった、と言っていました。

(その方はイギリスに短期の語学留学に行って帰ってきたばかりで、そのような言葉を口にするのがいかにも本物の英語らしく、かっこいい、とでも思ったのでしょう)

で、その同僚が困った一番の理由は、というと、レッスンの中でそのような言葉を使うべきでないからではありません。
その生徒さんの発音が彼の耳には "faack" となんとも間が抜けて聞こえたため、発音が間違っていることを指摘するべきか、そして正しい発音を教えてあげるべきかを迷ったのです。

ここで、わざわざ卑語の正しい発音を論じても仕方がないと思います。
このような言葉をいくら連発しても、決してナチュラルな英語を話していると尊敬されないばかりか、教養と語彙が乏しい、と思われるのがおちですから。

ただ、卑語(expletive)とはまた次元が違う口語的表現(colloquialism)でも同じように「単にカタカナ的に真似をしたために決まらなくなってしまう」というものがあり、これはちょっとしたコツを伝授する価値はあるかな、と思いました。

それは、"want to" の省略形に当たる、"wanna" です。
(以前の記事でも軽く触れたことがありますし、知恵蔵で同じような内容の回答を投稿したこともあるため、またか、と思われるかもしれませんが、ご了承ください)

wanna の方がいかにも流暢な英語を話している感じがするため、これも特に留学帰りの人など、ついつい使ってしまうという日本人は実に多いような気がします。

もちろん、ビジネスの場であれば、wanna を使うことはあまり望ましくありません。きちんと want to や I'd like to を使うように心がけるべきです。
(後者の方が丁寧ですが、前者も自分の意思の強さを前面に出したいときには有効です)
同僚の中には、洗練された印象を与えられないから、という理由で、いちいち訂正する人もいるぐらいです。

でも、そのような彼でも、興奮して話すスピードが上がると、時々"wanna"になってしまいます。
つまり、本人が"want to" と言っているつもりで自然に wanna になってしまったのなら仕方がないが、いかにも流暢に話しているように見せることを狙ってわざと "wanna" を使った場合には、相手に馬鹿にされてしまう、と言えるでしょう。

では、なぜわざとやっているかが分かるかと言うと、「ワナ」という風に、二音節が均等の強さで発音されているからです。これでは非常にだらしがなく聞こえます。

そこで、"want to" をよりナチュラルに発音するための、ちょっとしたコツです。
1. WANT to と、want の方を圧倒的に強く発音する
2. "t" の度に舌を口蓋につけるのは面倒くさいために、wan' to という風に、最初の "t" の代わりにちょっとした休符を入れる
できれば、これはきっちりおさえておきましょう。
律儀に "want to" と均等に発音しているようでは、いつまで経ってもネイティブと同じスピードで話せるようにはなりませんから。

wanna はこの1つに減った "t" が訛って "n" になってしまっただけです。つまり、自然に wanna になった場合には、"WANna" という感じで、最初の音節の方が圧倒的に強いままなのです。この強弱の差の決まり具合で、話している本人が "want to" と言っているつもりなのか、はじめから "wanna" と言うつもりなのかが分かります。

だから、"24" や "The West Wing" でスーツをびしっと着込んだ人々が時々 "wanna" と言っても、ちゃんと締まりがあり、さほど違和感がないのです。

というわけで、皆さん、自己点検してください。
かっこ良さそうだから、という理由でわざと "wanna" を連発していませんか?また、"want to" と言ったとき、聞こえる "t" の音はひとつに減らせていますか?
前者の質問の答えがNo、後者の質問の答えがYesになっていれば、自信を持ってください。自然で美しい英語の発音に確実に近づいています。
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2006年10月09日

Roads

先日、ニュースについて語る単元でリスニングをやっていたときのことです。

地震の被害について、「多くの橋と道路が破壊された」という内容のものだったのですが、なぜか生徒さんには最初 "bridges" しか聞き取れなかったのです。
「橋のほかにも被害があったから、もう一度聞いてみましょう」と言って、もう一回CDを再生すると、生徒さんの一人が、"Flower?" と聞いてきました。

何を頓珍漢なことを言っているのだろう、と思ったら、そのクラスの三人は見事全員 "roads" を "rose" と聞き間違えていたことが発覚したのです。

両者をホワイトボードに書き出して、母音は同じだけど
rose は最後が [z]
roads は最後が [ʤ]
ですよ、と指摘すると、「違いが分からない」とのこと。

そこで、後者は一旦舌が口蓋に触れること、前者では触れないことを説明し、ついでに日本語では前者が「ズ」、後者が「ヅ」に大体該当することも説明しました。

すると、「日本語でそんな区別をしていない」と言われてしまいました。

ちょっと返す言葉に困ってしまいましたね。

確かに、英語をカタカナ語に直すとき、現代日本語は無頓着であるような気がします。
例えば、「橋」に当たる bridge は「ブリッジ」になっています。「ブリッヂ」と書こうものなら、なんとなく明治時代の遺物のような感じさえしてしまいます。
また、しばらく巨人の助っ人として活躍していた Tuffy Rhodes も、この理論で行けば「ローヅ」ではないとおかしいのに、「ローズ」で通っていましたよね。

やはり「ズ」と「ヅ」、「ジ」と「ヂ」の区別を意識している人は減っている、ということでしょうか。

その点、旧仮名遣いの小説(特に横文字が好きな芥川龍之介)などを読むと、明治・大正時代の人の方が日本語の発音が正確で、英語も発音記号からきちんと勉強していたような印象を受けます。

というわけで、まず日本語の発音の段階から差をしっかり押さえておけば、様々な子音の使い分けでそれほど苦労せずに済むような気もするのですが、どうなのでしょう。



余談ですが、この roads の議論に入ってからなぜか私の頭の中では、"Back to the Future: Part II" の中の以下の台詞がぐるぐると回ってしまいました。

"Roads? Where we're going, we don't need...roads."

無性にまたこの映画を観たくなってしまいました。

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2006年06月25日

"L"と"R"と「ラリルレロ」Part III

LとRに関しては、熱心に研究されている方が多いらしく、「Rの時は少しブレている感じがする」や「Rの時は舌がフットボールを包み込むような形になるよう意識している」など、非常に参考になる意見をいただきました。
これは、各人工夫するのが一番ですね。自分の言葉で違いを語れるように頑張ってください。

そして、何よりも大事なのは、"write" という言葉を言うときなど、すでにRの発音がちゃんとできていることが多いということを信じることです。

とにかく練習あるのみ、なので、以前からLとRを用いたミニマルペアの練習編をもう少し充実させたいと思っていました。

以下、新リストです。

これらは実際に私がレッスンの中で生徒さんに聞き取ってもらえなかったか、または生徒さんがどちらを言いたいのかが分からず戸惑ってしまったものを中心に取り上げているので、ほとんどが同じ品詞のものとなっています。
ただし、面倒くさくなってしまったので、和訳は省略させていただきました。
(なお、n., v. のように二種類挙げているときには、より多く使われていると思う方が先になっています)

clouded (adj.) crowded (adj.)
load (n.) road (n.)
collect (v.) correct(v.)
allay (v.) array (n., v.)
glow (v., n.) grow (v.)
lent (v. 過去形) rent (n., v.)
bland (adj.) brand (n., v.)
laze (v.) raise (v.)
clap (v., n.) crap (n., v.)
play (v.) pray (v.)
loyalty (n.) royalty (n.)

なお、lentto lend の過去形ですが、"to lend" とは無償で貸与すること、"to rent" は対価をもらって貸与することを指し、似たような概念を扱うので特に注意が必要だと思います。
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2006年05月23日

「良い発音」とは Part II

前回の「良い発音」についての考察は少し詰めが甘かったので、ここで具体的に何に注意すべきか、私なりの考えを述べておきたいと思います。

発音で重視すべきなのは、優先順位として
1. アクセント(単語単位の)
2. リズム(フレーズ、文単位の)
3. イントネーション
4. 子音の発音
5. 母音の発音
だと思います。

母音に至っては、最悪の場合、カタカナ発音のままになってしまっても他の4つさえできていれば9割は通じます。
むしろ、(特にイマイチよく分からない、と言う場合には)少々カタカナらしさを残してしまった方がイギリス英語らしく聞こえ、ネイティブから「格調高い」と褒められるかもしれません。

なぜ、このような順位をつけるに至ったかと言うと、答えは「渡辺謙」です。

彼は初のハリウッド映画となった『ラストサムライ』では本当に美しいジャパニーズ・イングリッシュを披露しました。
アカデミー賞にノミネートされたのにも、彼の英語が明らかにノン・ネイティブのものでありながら、「高貴な生まれの教養がある人」というイメージにぴったりのものであったと評価されたからだと思います。
ところが、その後出演した『バットマン・ビギンズ』や『さゆり』での彼の英語を聞いて、私はかなり失望してしまいました。個々の子音・母音の発音においては確実にネイティブに近づいているのにも拘らず、です。

そこで、ふと気付いたのが、彼の英語は『ラスト・サムライ』において最も単語単位でのアクセントの付け方やリズム感が優れており、ちゃんと意味を理解していることが伝わっていた、ということです。イントネーションもまずまずで、ウィットやユーモアさえ伝わってくる場面がありました。
それが、後続の二つのハリウッド映画では後退してしまっていたのです。(台詞がそれほど気の利いたものでなかったのも一因かもしれませんが)

考えてみれば、英語を英語らしく成さしめているのはアクセントの配置です。
"Constitution" も"con-sti-tu-tion" と最後から2音節目にアクセントをつければ英語になりますし、"con-sti-tu-tion" と最後の音節にアクセントがつけば(この場合、最後の音節の発音が「シオン」になる)フランス語になります。
(大学時代、これにいち早く気付いた私は、他の帰国子女のクラスメートのように「アメリカンを喋るな!」と先生に苛められずに済みました)

日本語も英語化されたときにはどこかしらアクセントがつきます。
例えば最近は日本食ブームであり、「枝豆」も英語化されていますが、「エダマメ」と言っても通用しません。"e-da-ma-me" と「マ」を強調する必要があるでしょうね。この話はすでに「シュワー」で述べた通りです。

なので、アクセントさえ意識できれば、「コーフィー」とカタカナ的に発音したとしても("f" と "h" では見るからに違うので、「コーヒー」とは言わない、という前提の上です)「コ」にしっかりとアクセントをつければ、通じる確率は10%から80%ぐらいに上がります。

逆にまったくメリハリが無かったり、アクセントの位置が間違っていたりすると、通じないか、下手すれば全く違う単語であると誤解されてしまいます。
例えば「キャリア」。最初の「キャ」にアクセントが付けば "carrier"、すなわちNTTDoCoMoのような「通信事業者」を、「リ」にアクセントが付けば "career"、つまり「仕事」を指すことになります。

次はフレーズや文の単位での強弱(リズム)でしょうね。
例えば "want to" というフレーズでは、"want"の方が圧倒的に強いです。その結果、"wan'to" と最初の "t" が脱落し、最遜的には "wanna" になったりします。
これを無視して、「ネイティブは "want to" を"wanna"と発音するんだ」と単純に考えていると、非常にだらしがなく・こえてしまいます。キーファー・サザーランドが『24』でスーツをびしっと着込んだ状態で "wanna" と言ってもきちんとキマルのは、やはり「ワ」がしっかりと強調されているからだと思います。
(もっとも、ビジネスの場では"wanna" と言うことは、個人的にあまりおすすめできないのですが)

話が少し逸れてしまいますが、シェークスピアの台詞の多くは、強弱の間隔を一定にした、いわば日本語での七五調に該当するようなリズムで書かれています。
そういった意味でも、英国の本家であるロイヤル・シェークスピア・カンパニーと「リア王」の道化の役(ちなみに台詞が多くて、物語の要となる役です)で競演した真田広之さんの英語を是非一度聞いてみたいと思いますね。
彼が『ラスト・サムライ』で渡辺謙さんにアドバイスしたとすれば、あのリズム感に納得が行きます。

ここまでがしっかりできていれば、ネイティブと同じスピードで話せるようになります。
そして話せる、ということは聞き取れる、ということにもつながります。

イントネーションはシャドーウィングである程度身につきますが、しっかりと文の意味と、その意図しているところ(例えば本気なのか、からかっているのか、驚いているのか、何かを強調したいのか)まで理解しないと上手くは行きません。
同じ『ラスト・サムライ』では原田眞人さんの英語がこの点で絶妙であると言えます。
イントネーションはフレージングと直接に関係しているため、これがしっかりできていればできているほど、長文の読解が得意であるような気がします。

最後に子音、母音ですが、乱暴な言い方をすれば、それぞれ「区別」さえできていれば結構ですし、母音に至ってはカタカナとその組み合わせでなんとか間に合ってしまいます。
これだけ必死にマスターしても、決してネイティブからは尊敬されませんし、あまり無理をすると私の同僚がよく言う「口にマシュマロを入れたまま喋っている状態」という、逆に非常に聞き取りにくい英語になってしまいます。

なお、発音がパーフェクトであればあるほど、文法の不備や話している内容の中身の無さが目立ってしまうということもありますので、ある意味注意が必要です。(これは "You've Got A Mail!" で指摘した通りです)

というわけで、まだ見ていない方には是非『ラスト・サムライ』をオススメします。
特にこの映画での原田眞人さんの英語は、目標にしても良いと思います。決してアメリカ人やイギリス人に間違われることはないと思いますが、非常に流暢で、ネイティブに「上手い!」と言わせる英語です。
渡辺謙さんの英語も、「最低ライン」を理解する上では非常に良い勉強になるのではないでしょうか。特別に耳が良くなくても余裕で目指すことができるレベルです。

ないものねだりをしても仕方がありません。
目標設定は現実的に。

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2006年05月16日

「良い発音」とは

私が思うに、日本人ほど「ネイティブの発音」というものにこだわっている人々はいないと思います。
電子辞書の広告でも「ネイティブの発音が聞ける!」と宣伝してありますし、「ネイティブの発音を身につけよう!」という宣伝文句の付いた発音教材や専門のスクールもあるみたいです。

これにはちょっと疑問を感じます。

そもそも、一口に「ネイティブの発音」と言っても、色々バリエーションがあります。
とりあえずメジャーなところを挙げるとしてもアメリカ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドは基本的に全部違いますし、例えばアメリカの中でも北東部と中西部、南部、南西部、ハワイではそれぞれ発音に特徴があります。
アメリカ英語の中では一応中西部の訛が標準とされていますが、(だから全国ネットワークのトップキャスターは中西部出身者が多いです)それでも年齢や学歴など色々な要素を加味すると、個人差はかなりあるような気がします。

私の英語は北米系の人であれば「君の英語は訛がなくてきれいだね」と褒められますが、イギリス人やNZ人の友人には「君の英語って本当にアメリカンだよね」と笑われます。
そう言われると、なんとなく複雑な気持ちになりますね。

それに、今では英語は世界中の人が使う言語になっています。
中国人も、ブラジル人も、インド人も、チェコ人も、フランス人も、日本でビジネスをしようというときには英語を使うことが多いですよね。
中国人は中国訛の英語を、インド人はインド訛の英語を、フランス人はフランス訛の英語を堂々と使っているのに、どうして日本人だけ「ジャパニーズ・イングリッシュではダメだ」と考えるのでしょう。

(日本人が全員こう考えている、と思っているわけではありません。
ただ、少しぐらい個性があっても良いのではないか、と考える人が少ないような気がするだけです。
そして実際に英語を使って活躍されている方、例えばキヤノンの御手洗社長や、宮澤喜一元首相などは、堂々とジャパニーズ訛が残っている英語を使っていたような気がします)

もちろん、訛がひどくて通じなければ話になりません。

しかし、発音はあくまでも理解し、理解してもらうための「手段」に過ぎません。
要は通じるためのポイントをおさえれば良いのです。
「手段」を目的化するのでは方向性として間違っています。

ちなみに、この方向性を間違えた結果、一生懸命外国人の「真似」ばかりをして、結果的にネイティブ・スピーカーから「すごく聞き取りにくい」と言われる訛を身につけてしまった人を何人も見ています。
これでは本末転倒ですよね。

話を元に戻しましょう。
「手段」であることに注目するのはどういうことかというと、単に誰かの発音を真似するよりも、ポイントをおさえて自分なりにアレンジ
することです。
私が"L"と"R"と「ラリルレロ」Part IIで、「発音し分けることさえできれば良い」と強調していたのにはこのような考えが背景にあります。そこから先、どこまで極めるかはあくまでも「おまけ」(icing on the cake)に過ぎないのです。
そして、実はこのようにした方が色々な訛の人にも対応できるし、自分でも色々な国の人に理解していただけると思うのです。

万人に聞き取ってもらえて、万人の言葉を理解できる耳を持つ。
これぞ「良い発音」であると思います。

そして「良い発音」はネイティブの特権ではありません。

逆にネイティブであっても訛の強い人であれば他のネイティブから「何を言おうとしているのかが分からない」と言われてしまいます。
これは決して「良い発音」であるとは言えません。

面白いことに、私が教えているスクールで用いているテキストに付属しているCDでは、場面に応じてアメリカ、イギリス、オーストラリアなど「ネイティブ系」の発音が一通り揃っているのみならず、さらに「ノン・ネイティブ系」(アジア系や英語圏以外のヨーロッパ系)の発音の方も登場しています。
共通点は、誰もが聞き取りやすい、明瞭な発音をしていることです。
そして、このような多様性を重視したCDで真剣にシャドーウィングして勉強している方は、アメリカ英語しかない画一的な発音のCDを聞いて勉強している方よりもはるかに自分の個性を活かした、「本物」の英語を身に付けられているような気がします。

具体的なポイントについてはまた後日、解説して行きたいと考えておりますが、みなさん、そろそろ「ネイティブ信仰」は捨てても良いと思いません?

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2005年12月08日

心理的効果

昨日の朝のレッスンで、最初に生徒さんの宿題を見せて頂きながら「何か質問はありませんか?」と聞いたところ、「前の章で使った、"right" と "light" の発音の違いが分からない」と言われました。
(宿題で娘さんの瞳の色が "brown" ではなく "blown" になっていた時点で、これは問題があるかもしれない、と思っていたのですが、見事予感的中でした)

L と R とラリルレロで書いた通り、この手の説明は十八番となっているため、さっそくポイントを説明したのですが、彼には "R" の発音で「舌が口蓋に触れない」という感覚がよく分からず、しきりに首を捻っていました。

そのとき、以前やったように "from" で練習させようかと思ったのですが、なぜかそのときにひらめいて "right" は "write" と発音が全く同じですよ、と両方板書した上で言ってみました。すると、彼は "write" と2、3回言った後、「ああ、舌が触れないんですね」と。
まあ、ご自身で納得されたようで何よりですが (^^;

"right" と "light" では見た目が似ているため混乱してしまっても、"write" という全く見かけが違う単語を見ると、「これは発音が違うんだ、何かを変えなければいけないんだ」と思い込む心理的効果が大きいみたいです。そしてこの思い込みこそが大事なんですね。

その後、ミニマル・ペアを6つぐらい書き出して聞き分ける練習と言い分ける練習をして頂いたのですが、すぐに区別に慣れて、課題をほぼ完璧にこなしていました。

ただ、そのときに練習に使った言葉の意味も確認したのですが、カタカナ英語の罪深さに改めて驚かされてしまいました。
なんと、その生徒さんはゴルフの「グリーン」"green" も、グリーンに生えている芝生 "grass" も "L" だと思い込んでいたのです。反対に、飲み物を飲むときに使う "glass" は "R" だと考えていました。

一旦違いをマスターすればなんてことはありませんし、今までなぜ同じに聞こえたのだろう、と思うみたいです。昨日の生徒さんもとても素直な方で、その後のレッスンではテキストに "L" や "R" を使った言葉が出てくるたびに「あ、これは"R"なんだ」という風に感動されていましたね。
しかし、きちんと訂正される機会がない限り、やっぱり多くの日本人がしゃべる英語が "Engrish" と評されてしまうのも仕方が無いのでしょうね。
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2005年11月29日

リズム感

先月、ラジオをつけたとき、たまたまNHK FMでゴスペラーズの黒沢薫さんがソロ・デビューのマキシ・シングルに載っている曲を紹介しているところでした。
そのうちの一曲がStevie Wonder"Ribbon in the Sky" のカバーだったのです。

歌はまあまあだと思ったのですが、ところどころ何となく歌の調子が間延びしていて、微妙にしっくりこないという感じがしました。
そしてなぜだろう、と考えた結果、それは黒沢さんの歌に英語特有のリズム感が欠けているためだ、ということに気づきました。

英語では強弱 (stress) が非常に大切な言語です。
二音節以上の単語であればその単語の中での stress 、つまりどの音節にアクセントが付くのかが重要ですし、文単位では一つ一つの言葉の重要度に応じて stress が異なります。すなわち、強い言葉と弱い言葉があり、この違いはかなりはっきりしているのです。

この強弱を全く意識しないで文章を読むと、いわゆる「棒読み」状態になり、聞いている側の眠気を誘うことになってしまうのです。
日本人で、あまりリスニングやスピーキングを練習していない場合には、どうしてもすべての言葉をまじめに、丁寧に発音してしまうため、「棒読み」になりがちです。(直すのはそんなに難しくありませんし、私自身必ず指摘しようと心がけているポイントの一つでもありますが)
そして失礼ながら、私の耳にはこの歌が所々ではあれ、「棒読み」ならぬ「棒歌い」(?)に聞こえてしまったのです。

実は、曲を作曲する人はちゃんとその言語の強弱が曲の強弱とぴったり合うように計算して作曲、または作詞しているのです。なので、逆にその曲が歌われている言語を正しく理解していれば、それだけである程度音楽的に歌えます。
これは英語のみならず、他のヨーロッパ言語においても同じです。

強弱について考えていたときに思い出したのが、大学オケでベートーヴェン作曲の『交響曲第9番』を練習していたときに副指揮者の先生から聞いた話です。
(これから年末にかけて、まさに『第9』シーズンですよねるんるん

さて、この『第9』、人気要因の一つが第4楽章の途中から入る歌ですが、独唱の冒頭を飾るバリトンソロが
"O Freunde, nicht diese Töne!"
(おお友よ、このような音ではだめなのだ!)

という一節です。

実は譜面を見ると、"Tö-ne" の二音節は F-F と同じ音になっているのですが、この二つの音を同じに歌っているソリストはまずいません。みんな一様に G-F と最初の音節を勝手に一音上げて歌っているのです。(CDを持っている人は是非確認してみてください)
その先生によると、"Töne" という言葉においては最初の音節が二つ目の音節に比べて圧倒的に強いため、正しいドイツ語の発音を知っていれば譜面上何も書いていなくても自然に最初の音節を一音上げたくなる、ということでした。そして、漫然とみんなが一音上げているからそういうものなのか、という考えの下でそれを真似しても決して伝わらない、と仰っていました。

だから、声楽を勉強する人は一生懸命イタリア語やドイツ語、フランス語やロシア語を勉強します。
ポピュラー歌手であっても、英語の曲を歌うのであれば(特に Stevie Wonder のような大御所の歌であれば)、やっぱりちゃんと英語の勉強をして正しい発音を身につけた上で歌わなければ勿体無いと思いません?
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2005年11月08日

シュワー

といってもシャンパンの泡の音ではありません。overview_alexandrarose.gif

発音記号のシュワー (schwa) [ə] のことです。
正確には、英語を英語らしくする音、とも言えると思います。
意識的にせよ、無意識的にせよ、これが分かるか分からないかでリスニング力にかなりの差がつきます。
ただし、その音の背景にある発想が日本語にはないものなので、苦労する方も多いです。

試しに SALAD と声に出して言ってみてください。
最初の "A" と二番目の "A"、発音が同じになっていませんか?

ネイティブ・スピーカーに発音を注意された経験がある方ならすぐに思い当たると思いますが、実はネイティブが発音すると、salad の二つ目の "A"は「ア」という音ではなくなってしまうのです。Salad と書いてあっても、人によっては "salid" とも "salud" とも発音します。要するに、二つ目の "a" は非常に不明瞭 (unclear) な音になってしまうのです。

英語では強弱 (stress) が非常に大事な言語です。
特に二音節以上の長い単語であれば、必ずどこかにアクセントが付きます。三音節、四音節というより長い単語であれば、第一アクセントと第二アクセントが付いたりします。
そしてアクセントが付かない音節は、弱くなります。特にアクセントの直前の音節は極端に弱くなる傾向があります。

そして音節は母音の単位を中心に区切られますが、アクセントの付く結果としてアクセントのつく強い音節の母音は明瞭 (clear) に、アクセントが付かない弱い音節の母音は不明瞭 (unclear) になってしまうのです。

この「ア」でも「イ」でも「ウ」でも「エ」でも「オ」でもない不明瞭な音こそ、シュワー(schwa)です。

で、先ほどの salad ですが、二つの "a" が同じになってしまった人は
"sálad" と最初の "a" に強いアクセントを付けてみてください。うまくやれば二つ目の "a" は自然にアともイともウともエともオでもない、非常にファジーな音になるはずです。

これは日本語名の英語化でも顕著に現れます。
時間がある方は是非ラジオでAM810のAFN (American Forces Network--在日米軍向けのラジオ放送)を聞いてみてください。その放送ではアナウンサーがよく米軍基地がある Yokota という地名を口にしますが、Yokóta という風に第二音節にアクセントが付く結果、最初の "o" が不明瞭になり(schwa になってしまい)Yakota に聞こえることが多いです。

ではチャンレンジです。
発音記号つきの辞書で、少し長めの言葉を引いてみましょう。 schwa が一つ以上入っている確率はかなり高いはずです。
ちゃんと発音できますか?

ちなみに冒頭の写真で紹介してある champagne には schwa は入りませんが、出てくる二つの
"a" の発音はそれぞれ違うので気をつけてください。念のためるんるん

(*正しいカタカナ読みは「日本語化されたフランス語 vs. 英語化されたフランス語」で紹介しています。
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2005年10月07日

"L"と"R"と「ラリルレロ」Part II

すっかり遅くなってしまいましたが、この間書いた "L" と "R" と 「ラリルレロ」 のフォロー、実践編です。

ここで紹介するのはあくまで理論 (theory) に過ぎません。マスターするには練習あるのみです。

Practice makes perfect!

でも完璧にできなくてもあまり神経質にならないでください。
目標はあくまでも3つを発音し分ける (differentiate) こと。
それでも難しいな、と感じたら "L" と "R" のどちらかが日本語のラリルレロに重なってしまっても構いません。

ただ、一旦違いをマスターし、何らかの形で発音し分けることができれば、違いを聞き取ることもできるようになります。


まず、「ラリルレロ」と言ってみてください。
舌が口蓋 (the roof of your mouth) に一回一回触れていますよね?
舌の触れ方を確認してください。
先端が後ろから前に軽く触れるだけのはずです。

"L" の場合には、舌の触れる位置が歯の後ろに移動します。
試しに歯の裏をなめるかのように舌をべったりと歯の裏に付けてみてください。
そして離します。
この音が "la"。「ラ」よりも若干ベトリとした、濡れた感じがしますよね?
一時期 J-pop 歌手の間(確かチャゲアスあたり)でラ行をわざとこの "L" 音で発音するのが流行っていたような気がします。あのちょっと日本語離れした響きを思い出してみてください。

最後に "R" ですが、これは一言で言えば舌が口蓋に触れないようにするのがコツです。
え、そんなことできない、と思ったら、まず from と言ってみましょう。
多分この単語では舌が完全に口蓋まで上がりません。
あ、触ってないな!と思えたら、その感覚を覚えておきましょう。


では、練習問題です。Let's give it a try!

lice (n. シラミ) rice (n. 米)
alive(a. 生きている) arrive(v. 到着する)
low (a. 低い) row (n. 列)
loam (n. 土の一種) roam (v. さまよう)
flame (n. 炎) frame (n. 枠)
globe (n. 地球儀) grove (n. 木立)

*n. = 名詞  v. = 動詞 a. = 形容詞

仕上げには両方混ざった言葉です。
early arrivals
green sleeves
Rob Lowe (米国テレビドラマ 『ザ・ホワイトハウス』 で一躍人気者になった俳優さん)
a wreath of laurel leaves
"The Lord of the Rings"
glean glass, green glass, green grass, glean grass
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2005年10月01日

"L"と"R"と「ラリルレロ」

先日 ”B" と "V" の話を書きましたが、発音 (pronunciation) を教えるのって結構難しいな、とつくづく感じます。
また、教えるなら日本人、もしくは日本語がちゃんと話せる外国人の方が絶対に良い (definitely better) とも思います。

なぜなら、日本語特有の癖 (idiosyncrasies) が分かっていないと、なかなかポイントが分からないからです。

"My Fair Lady"のヒギンズ教授を思い出してください。彼は Eliza (映画ではAudrey Hepburn の役)がしゃべるコックニー・アクセントのどこをどう矯正しなければいけないのか、きちんと心得ていましたよね。

使っている発音専用の教材にも一応教師向けのレッスン・プランと教えるポイントが書いてありますが、はっきり言って使えません (completely useless)。一般論 (generalizations) しか書いていないからです。

今日発音練習専用の教材の最終章をやっていた生徒さんを教えましたが、彼は最初の章で押えたはずの "L" と "R" の違い、すなわち両方とも日本語の「ラリルレロ」とは違うというポイントが初耳だったみたいです。
(違いを具体的に指摘したらすぐにできるようになりましたが、まだまだ慣れるには練習が必要みたいです)

さて、違う音だからこそ逆に、英語を母国語とする人は日本語のラ行を正確に 言えないことが多いです。
これに気づいたことはありますか?

私の親友の一人にラーメンが大好物で、彼女(今は奥さん)の名前もラ行で始まるという人がいますが、彼もラ行を全部英語の [r] に変えてしまうので、時々好きなものぐらい正確に発音しなさい、とからかったりします。
彼も一応発音の仕方の違いは知っているのですが、慣れないと難しいみたいで、いつも2、3回練習しないと「ラ」がきれいに出てこないですね。

たまにラ行がきちんと発音できる外国人にお会いすると、それだけで感動してしまいます。
今日仕事の後に何気なく行ったパーティでも、帰り際に一人のアメリカ人から「ラリーです」と完璧な日本語の発音で自己紹介をされたときには本当に目を丸くしてしまいました。
(子供のときに一度日本語を勉強したか、あるいは生まれつき耳が良い (have an ear for languages) 場合でなければ達し得ないレベルでした)


ちなみに、辞書に載っている発音記号、あれは IPA (International Phonetic Association ) が出している International Phonetic Alphabet に準拠したものですが、それによると日本語のラ行には独自の発音記号があるということをこの間初めて発見しました。

興味があるマニアックな方は是非ここをチェックしてみてください。
"Approximant" と "Alveolar" の軸が交差するところにある、[r] をさかさまにした形のが日本語の「ラ行」の子音部分に当たります。

具体的な発音のポイントはまた次回に。
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2005年09月30日

"V" の正しい発音

boat vote

この二つの言葉、正確に発音し分けることができますか?
実は "V" の音は日本人にとってもっとも発音が難しい子音 (consonant) の一つなんですよね。

なぜなら、日本語にもともとない音だから。

カタカナ表記でも V で始まる言葉はほぼ全部「バ・ビ・ブ・べ・ボ」に変換されてしまうので、例えば映画"Batman Begins" の主演役者であるクリスチャン・ベールのラストネームが Vale なのかそれとも Bale なのか分からなくなってしまいますよね。
(彼を知らない人は、是非上のリンクをクリックしてチェックしてみてください。かっこいいです!演技力抜群です!そして何より素晴らしい「耳」の持ち主 (He has an ear for languages) です。子役でのデビュー作で日本語をしゃべりますが、ちゃんと決まっています)

さて、話を本題に戻すと、"V" の秘密はずーっと前に学校で習った(であろう)ように下唇をかむことではありません!
今日発音のレッスンをしているときにしみじみとこれを実感しました。

教えていた生徒さんは非常にまじめな方で、V がでてくるときにしっかりと下唇をかんでいるのに、 B を発音したときと殆ど違いがなかったのです。なにかおかしいな、なぜだろう、と思って口元を良く見てみたら、下唇が全く振動していなかったのです。

そう、コツはこれに尽きると言って良いでしょう。

試しに、 "V" のときには下唇の下に指を当てて振動を確認してください、と言ってみたらきれいな V が出てきました。しかもネイティブ・スピーカーのように下唇に歯が軽く触れただけの自然な形で。

ただ、"vvvvvvan" のように子音だけを引き伸ばして発音するのは難しかったみたいですね。
どうしても「バ」のように破裂音っぽくなってしまいました。

破裂音 (stop consonant) とは一旦唇や喉の奥、舌などで止めた息を開放することによって発する子音ですが、V は破裂音ではありません。F、S、や Z 同様摩擦音 (fricative consonant) です。つまり発音するときに息がもれ続けるので "ssssss" "zzzzzz" "ffffff" "vvvvv" といった感じに子音だけを引き伸ばせるのです。
(是非、下唇の下に指を当てて "vvvvvvv" を試してみてください)

だから、VB よりもむしろ F に近いと考えるべきでしょうね。
現に、twelvetwelfth という形での変形が起きていますし、"have to" はアメリカ英語ではよく "hafta" になったりします。

ちなみにこの V の音、たまにはじめから完璧にできる男性の方を見かけます。子供のとき、 "vvvvvv" という音とともにおもちゃの飛行機や車を動かしていたのでしょうか。
posted by EnglishMaster at 02:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 発音 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする