2007年06月18日

上達の秘訣(2)〜三原則

n. さんに助けていただき、誤って一旦削除してしまった記事を復活させることができました。
どうもありがとうございました。 m(_ _)m

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6月16日付の『日経プラス1』の特集は、英語の勉強法についてでした。
そこに上達のコツが色々と紹介されており、以前から考えていた内容と重なる部分も多かったため、ついでに私なりの考え方も整理して紹介したい、と思いました。

(以前書いた『上達の秘訣』という記事は精神論なので、興味がある方はこちらもどうぞ)

さて、私が考えるところの上達の秘訣の原則は簡単です。

1. 覚えるものを絞り込み、繰り返す
2. 使う表現を覚える
3. 覚えた表現を使う

これが出来ている人は、確実に上達しています。
が、特に 1. は難しいみたいです。

原則1.覚えるものを絞り込み、繰り返す

これが出来ていない人は、意外と多いです。
これもやらなければ、あれもやらなければ、と焦って手を広げすぎてしまうからです。新聞や雑誌も読んだ方が良い、テレビも見た方が良い、テキストも何種類かやった方が良い、という勉強法を実践されている方は少なくないと思います。

上級者ならこれで良いと思います。
一回目にし、耳にしただけで、すぐに新しい表現を使いこなせるようなレベルであるならば。
しかし、初級者なら絶対にやってはいけないことです。

なぜなら、あやふやな知識ほど恐ろしいものはないからです。
知っていないなら、知っていない、で諦めがつくのですが、知っているはずだ、思い出せない、と考えると、そこでものすごく時間を浪費してしまい、それだけでスムーズなコミュニケーションが阻害されてしまいます。

以前法律の勉強をやっていたときに、不確実な知識を100身につける時間があったら、確実な知識を10身につける勉強をした方がはるかに効率が良い、と言われたのですが、これは語学にも当てはまると思います。

ですから、英会話学校に通っているなら、まずはそこの教材を100%使いこなすことが大事です。以前勤めていたスクールで、本当に素晴らしいと思ったのは、その教材です。
高い、という声もあるみたいですが、初級レベルでは基本的に副教材は一切無し。文法も会話例もすべて一冊に収まっていて、それをやっただけで確実に力が付く、という内容のものでした。

とある生徒さんは、レッスン外の勉強方法として、私が「まずはこの教材のCDを繰り返し聞いてください」と言ったのを真面目に受けて、往復3時間の通勤時間中、教材のCDをひたすら聞いていました。大体一時間弱のCDだったので、出勤したのが大体月に20日と計算しても1ヵ月に同じ内容のものを60回聞いたことになります。その方は2ヵ月目に出張でアメリカに行かれたのですが、レベル2だったにも拘らず、「相手の言っていることが大体ではあるが理解できた」と感激して帰って来られました。
(さすがに3ヵ月目には教材をほぼ丸暗記してしまい、TOEIC対策のCDも聞き始めたと言っていましたが、その頃には手を広げ始めても良い状態に達していたのです)

DVDなどで勉強する場合も同じです。どうせなら同じものを3回以上、できることなら30回以上観れば、聞き取る力が大分違ってきます。ただ、2時間以上の映画を繰り返し見るのは大変なので、繰り返すためには「勉強対策」を一つのシーンに絞り込んだりすることが必要です。

もちろん、新聞や雑誌を読んだり、映画を丸々見たり、と興味があることにもどんどん挑戦することが大事ですが、そのときには細かいことは気にせず、ざっと流すなど、メリハリをつけることが大事です。

原則2.使うものを覚える

さて、「絞込み」が大切だ、と書いたのですが、ではどうやって絞り込むかというと、実際に自分が使うであろうと想定できる内容に絞り込むことが重要です。

ですから、新しい表現に出会ったとき、「このような場面であれば、こういうことを言いたいだろう」と考えながら覚えることが重要です。反面、「これは関係ない」と考えたら、忘れても良い、と割り切ることも重要ですね。
教えているときに苦心したのは、この点です。いかにして教科書の内容を生徒さんの興味・関心に結びつけるか。そしてその生徒さんが実際に仕事で必要としていそうなのはどのような表現であるのか、ということを常に考えていました。

この点、実際に仕事で英語を使用されている生徒さんは、非常に明快であることが多いですね。「このような場面ではどう言うべきか」とちゃんと聞くことができるからです。

別なとある生徒さんは、実際に英語を使うことが多いらしく、日程の調整や電話での応対などの時に必要な表現などを教科書やレッスンのノートから抜粋して暗記用のカードにまとめ、電車の中でめくっているみたいでした。カードが手垢で黒くなり、擦り切れていたのが印象的でしたが、さすがに基本表現はほとんど考えることなく、スムーズに出てきている感じがしました。

原則3.覚えた表現を使う

実際に覚えた表現を使い、海外に行ったとき、あるいは国内のビジネスの場面でちゃんと通じたときには、それだけで嬉しいですよね。これは『プラス1』の読者の方も言っていたことですが、実際に覚えた表現を使うということは記憶の定着という意味において、重要な役割を果たしています。
要するに、使わなければ忘れてしまうが、一旦上手く使えれば、絶対に忘れないのです。

英会話学校に通っているならまずそこの教材をマスターすることが先決だ、と書いたのは、まさにこれを意識しているからです。

良い教材であれば、以前出た内容を上手く応用して次のステップにつながるようになっていますし、同じような語彙も繰り返し出てきます。

ですから、私が担任として教えていた生徒さんに対しては、なるべく以前やった内容を活用するように、工夫をしていました。一例を挙げれば、"used to" という構文を勉強した後は、その後のレッスンでなるべくそれを使う場面を多く作り出すように工夫しました。
教える側として、早い段階で教科書をほぼ丸暗記する努力をしたのもそのためです。進み具合から今までどの語彙を勉強してあるのかを知っていれば、それを意識して、なるべくそれらの新出単語をまた使う機会を作ることもできたからです。(生徒さんが覚えていないときには「これは第三章でやったでしょ」と怒ったりもしました)

そして、これは最初にあげた「繰り返し」の原則にもつながっているのです。

さて、皆さんはこれらの原則を実践できていますか?
posted by EnglishMaster at 00:56| Comment(5) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おはようございます。
記事の件ですが、ご連絡をいただいた後、私のブログの記事のリンクよりオフライン設定でアクセスしたら、記事を確認することができました。

コメント欄に添付しようと思ったのですが、長すぎてエラーになります。

記事を削除後に、そのアドレスにアクセスされていないようであれば、
インターネットエクスプローラー「ファイル」>「オフライン作業」にチェックを入れて、私のブログのリンクからアクセスすると記事を確認できるかもしれません。

できないようであればコメント欄に数回に分けてコピペすることも可能ですのでおっしゃって下さい。(_"_)
Posted by n. at 2007年06月18日 08:48
n. さんへ、

よろしければ、プロフィールのメールアドレス
bilingualteacher@gmail.com
の方に記事を送っていただけますでしょうか。

早期に復活できれば、本当に助かります m(_ _)m
Posted by EnglishMaster at 2007年06月18日 23:31
こんばんは。
メール送りました〜♪
Posted by n. at 2007年06月19日 00:44
無事に修復できて良かったですね。nさんは相当の知識をお持ちの方なのですね。
先生の3原則とても参考になります。
特に僕が共感できるのが、自分で一度実際の会話で使えたものは、記憶として強く残るという点です。自信になるのでしょうね。また、会話の中で知らない単語、忘れてしまった単語や表現等は、その後ずっと記憶に残りやすいとも思います。
テキストを丸暗記されるとはとてつもない努力ですね。なかなか真似できませんね。凄い!
Posted by ニコ at 2007年06月20日 23:22
繰り返すことの重要性を改めて認識しました。1ヶ月間、通勤時間に同じCDを聞く続けるという徹底した絞りこみによって、ネイティブの会話を聞き取れるレベルに達したという生徒さんのお話に、とっても勇気をいただいた気分です。
(あとはそれを実行することが意外に大変なのでしょうけれど・・・私もこの夏トライしたいです)

新しい職場でも益々輝いてご活躍されている姿、目に浮かぶようです!いつも応援しています♪ファイト!
Posted by chiaris at 2007年07月03日 00:25
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