2007年02月08日

上達の秘訣

私は、尋ねられない限り自分が日本人だとは言いません。
面白いことに、尋ねない方も結構多く、一回聞いて「へえー」と言っても数週間後には忘れてしまっている方もいます。

でも "Are you Japanese?" や "Where are you from?" と聞いてくる積極的な生徒さんだと、(信じてくれない人は別として)その後に必ずと言って良いほど、"Why do you speak English so well?" という質問が続きます。

今まではその質問に対し、「幼少の頃より海外に住んでいたから」と答えていたのですが、今日またこの質問を聞いいたときに、それが必ずしも正しい答えでは無いことに気付きました。
私と同じくらいの年齢で海外に行っても、結局高いレベルの英語力を得ることが出来なかったり、忘れてしまったりしてわざわざ習いに来る生徒さんもいるくらいですから。

そこで、初級者の方だったので、かなり噛み砕いた表現を用いなければならなかったのですが、以下のような話をしたのです。

"I was five years old when I first went to the U.S., and on my first day of school, I couldn't communicate with the teacher or with the other students. Everyone was kind, and spoke very slowly when they were speaking to me, but I didn't like the special treatment. So, when I got home I told my mother: 'If I can't speak English, everyone thinks that I'm stupid. I don't want that. So I'm going to learn to speak English just as well as everybody else can.' And I did. I caught up with my classmates in six months.

"So don't tell me that you can't speak well. You should look in the mirror every morning and tell yourself that you are going to master English."

そう、思えばこの「特別扱い」に対する悔しさが私の競争心に火を点け、誰にも負けない英語力を身につけよう、という原動力になったのです。あのとき、「日本人だからアメリカ人の子のように英語を話せなくても当然だ」などと考えてしまったら、今の私はなかったでしょう。
もちろんそれに加えて、良い先生に恵まれる、という幸運もあったのですが。

今週のTIME誌に、人間の脳についての特集記事(リンクはここをクリック)があったのですが、それには大人になってからも能は変化し、進化し続けることができる、という話が掲載されていました。
何かを練習すれば練習するほど、その作業を担う脳細胞が増え(周辺の細胞をハイジャックする、というような趣旨の表現がなされています)、イメージトレーニングだけでも似たような変化が生じることを実証したハーバード大の実験結果や、瞑想などを通じて意志の力だけで脳細胞の機能を作り変え、能の疾患を治療できた、というUCLAの実験の結果も紹介されています。

だから、大人になってからでも、「英語で考え、話すための細胞」というものを、作り出すこともできるのですよね。
問題は、最初から「できない」と思い込んでしまっている人が多いことにあると思います。

ところで、これに関連して、冒頭で紹介した生徒さんには以下のような話もしました。(この話をした後だったから、いつもとは違う回答が思いついたのかもしれません)

"Elephants at a circus are tied to poles by very thin ropes. Elephants, of course, are very strong. They can break the ropes easily, and run away. But they don't. Do you know why?

"When they are very young, they are attached to the poles by very sstrong chains. They struggle to break the chains, but they can't, and they give up. They believe that it is impossible to escape. So even after they become big, and the strong chains are replaced by thin ropes, they don't try to escape. They can escape, but they never do, because they believe that it's impossible.

"So if you think you can't do something, you never will, because you won't even try. But if you believe that it is possible, you can."

(これは、"Improbable" という最近読んだ小説に載っていた話です。真実の程は分かりませんが、説得力がありますよね。結構気に入って、色んな生徒さんに話しています。
この本自体、東洋哲学的な要素も入った、かなりスリリングで面白い話で、『数学的にありえない』という邦題で日本語訳も出ていますので、おすすめです)

ちなみにここで紹介した生徒さん、企業派遣レッスンなので、これから毎週木曜日に教えることになるのですが、本当に鏡を見て、自己暗示をかけてくれるのか、楽しみです。
posted by EnglishMaster at 23:58| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
素晴らしいお話ですね。自分自身を信じて、トライすればできるようになる!ということですね。生徒さんは一人一人モチベーションも違うでしょうから、誰にでもこれを言いたいとは思いませんが、マスターしたいという強い意欲を持った方々には僕も伝えたいですね。
Posted by ニコ at 2007年02月11日 00:46
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