2007年01月23日

"wanna" の正しい発音

留学の落とし穴のひとつとして、スラングを身につけて乱発するようになってしまう、というものがあると思います。

これも数週間前のことになってしまうのですが、同僚の一人が、レッスン中に教えている生徒さんがいきなり"F***" と言ったため、どう対処しようか困ってしまった、と言っていました。

(その方はイギリスに短期の語学留学に行って帰ってきたばかりで、そのような言葉を口にするのがいかにも本物の英語らしく、かっこいい、とでも思ったのでしょう)

で、その同僚が困った一番の理由は、というと、レッスンの中でそのような言葉を使うべきでないからではありません。
その生徒さんの発音が彼の耳には "faack" となんとも間が抜けて聞こえたため、発音が間違っていることを指摘するべきか、そして正しい発音を教えてあげるべきかを迷ったのです。

ここで、わざわざ卑語の正しい発音を論じても仕方がないと思います。
このような言葉をいくら連発しても、決してナチュラルな英語を話していると尊敬されないばかりか、教養と語彙が乏しい、と思われるのがおちですから。

ただ、卑語(expletive)とはまた次元が違う口語的表現(colloquialism)でも同じように「単にカタカナ的に真似をしたために決まらなくなってしまう」というものがあり、これはちょっとしたコツを伝授する価値はあるかな、と思いました。

それは、"want to" の省略形に当たる、"wanna" です。
(以前の記事でも軽く触れたことがありますし、知恵蔵で同じような内容の回答を投稿したこともあるため、またか、と思われるかもしれませんが、ご了承ください)

wanna の方がいかにも流暢な英語を話している感じがするため、これも特に留学帰りの人など、ついつい使ってしまうという日本人は実に多いような気がします。

もちろん、ビジネスの場であれば、wanna を使うことはあまり望ましくありません。きちんと want to や I'd like to を使うように心がけるべきです。
(後者の方が丁寧ですが、前者も自分の意思の強さを前面に出したいときには有効です)
同僚の中には、洗練された印象を与えられないから、という理由で、いちいち訂正する人もいるぐらいです。

でも、そのような彼でも、興奮して話すスピードが上がると、時々"wanna"になってしまいます。
つまり、本人が"want to" と言っているつもりで自然に wanna になってしまったのなら仕方がないが、いかにも流暢に話しているように見せることを狙ってわざと "wanna" を使った場合には、相手に馬鹿にされてしまう、と言えるでしょう。

では、なぜわざとやっているかが分かるかと言うと、「ワナ」という風に、二音節が均等の強さで発音されているからです。これでは非常にだらしがなく聞こえます。

そこで、"want to" をよりナチュラルに発音するための、ちょっとしたコツです。
1. WANT to と、want の方を圧倒的に強く発音する
2. "t" の度に舌を口蓋につけるのは面倒くさいために、wan' to という風に、最初の "t" の代わりにちょっとした休符を入れる
できれば、これはきっちりおさえておきましょう。
律儀に "want to" と均等に発音しているようでは、いつまで経ってもネイティブと同じスピードで話せるようにはなりませんから。

wanna はこの1つに減った "t" が訛って "n" になってしまっただけです。つまり、自然に wanna になった場合には、"WANna" という感じで、最初の音節の方が圧倒的に強いままなのです。この強弱の差の決まり具合で、話している本人が "want to" と言っているつもりなのか、はじめから "wanna" と言うつもりなのかが分かります。

だから、"24" や "The West Wing" でスーツをびしっと着込んだ人々が時々 "wanna" と言っても、ちゃんと締まりがあり、さほど違和感がないのです。

というわけで、皆さん、自己点検してください。
かっこ良さそうだから、という理由でわざと "wanna" を連発していませんか?また、"want to" と言ったとき、聞こえる "t" の音はひとつに減らせていますか?
前者の質問の答えがNo、後者の質問の答えがYesになっていれば、自信を持ってください。自然で美しい英語の発音に確実に近づいています。
posted by EnglishMaster at 14:47| Comment(2) | TrackBack(0) | 発音 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
発音とは簡単なものではありませんよね。ただ、ある程度までは努力と執念がこの発音を上達させるのではないでしょうか。つまり、いかに英語圏の人々の発音に近づけたいという執念が、より英語をしっかり意識して聞きとり、それを可能な限り忠実に発音しよう!という意識です。
先生のおっしゃる通り、本来は正しい発音を専門家から学ぶことがより正しいものを身につけられる近道ではあるのでしょうが、まずは本人が徹底的にシチュエーションを頭に叩き込んで、その登場人物の気分になって真似て発音していけるか、だと思います。
今後も発音で注意すべき点をどんどんここで皆さんに教えて下さい。
Posted by ニコ at 2007年01月23日 23:55
知恵袋から飛んできました。。。
おおおおお!ワナと言っていました!
恥ずかしい・・・><
WANna・・トライしてみます!
Posted by kome at 2009年12月15日 04:33
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