2007年01月12日

気分の問題?

音読をやっても、どうしても棒読みになったり、イントネーションが不自然になってしまう人は多いですよね。

今まではそのような状態に対してはシャドーイングをやってみたり、「この言葉を意識しなさい」「ちゃんとフレージングを考えましょう」などと対症療法的に対処してきたのですが、昨日、ひょっとした思いつきで試してみた全く違うアプローチで驚くほどの効果が出たのです。

とても元気で明るい女性二人のグループに、ホテルとホテルのサービスに関する章の最初の部分を教えたときのことです。

ちなみに私はこの単元が結構好きです。

というのも、丁寧な言葉遣いを練習する単元であり、これはかなり教える側としても気分が良いものだからです。

いつも章の冒頭にある写真(ホテルの予約受け付け係らしい女性と、電話中のアジア系のお客様が写っている)を指して、「このホテルは安いホテルですか?それとも高級なホテルですか?」と聞きます。
幸い、今までの生徒さん全員は「高級そうだ」と言っていますが、それに対し「そう、高級なホテルでは、言葉遣いも高級でなければならないのですよ。だからこの章では丁寧な依頼の仕方(polite requests)も練習するのです」とつなげると、「おおお!」と納得してもらえますね。

さて、単元の内容と全体構造を理解していただいた上で、CDでのモデルの会話を聞いてその練習をするのですが、会話を読んで練習する段階になって、昨日の生徒さんたちも完全に棒読みになってしまいました。

さっき、せっかくシャドーイングをやっておいた効果は一体どうなったんだろう、と頭を抱えてしまいたくなった私は、最初の台詞の後にホテルの従業員役をやっていた生徒さんを遮り、彼女に向かって、
"Wait a minute. You work at a really nice, expensive hotel, remember? This means that you have to speak more elegantly."

すると、その生徒さんはきちんと姿勢を正し、教科書を手前に引き寄せたかと思いきや
"○○○ Hotel. Reservations. May I help you?"
をCDそっくりの完璧な発音で言ったのです。そして、その調子で会話の最後まで演じきりました。

これには正直、感動してしまいました。その前の単元の復習で店員の役をやったときの「メイ・アイ・ヘルプ・ユー?」の状態から打って変わって、本当に一流ホテルのフロント嬢が務まりそうな、上品で美しい発音に変わっていたからです。(CDの見本が良い、というのもあるかもしれませんが)

もう1人の生徒さんはそこまで変わることはできなかったのですが(姿勢を正さなかったことが原因?)、それでも棒読み状態からは脱却して、自然なイントネーションに近づくことができました。

「エレガントに話そう」と考えるだけで、発音も美しくなるなんて、すごくありません?
イメージを持つことの大切さをあらかじめ実感する、今日この頃です。

ちなみに、教科書の会話を一通り練習した後、「なるべく教科書を見ないで、想像力を使ってやってみましょう」と言った時。
見事(一時的にではあるかもしれませんが)美しい発音を身につけた生徒さんの最初の台詞は、

"Imperial Hotel. Reservations. May I help you?"

でした(笑)

imperialhotel.jpg
posted by EnglishMaster at 22:35| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
とても良いお話を伺うことができました。そのロールの人物になりきるつもりで感情をもっと込めて話しましょう!というアプローチ大切ですね。

よくnativeの講師で生徒さんを皆立たせてロールプレイさせる人いますが、なかなか良いアイデアかなと思うこともあります。

講師は生徒さんがより活き活きと会話練習できるよう導くことも大事かなと思います。日本人の気質としてついついおとなしく振る舞う人々が多いですからね。
Posted by ニコ at 2007年01月14日 22:11
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