2006年12月15日

生徒の気分

英会話講師という職業は、残念ながらあまり福利厚生が充実しているものであるとは言えません。

でも、今の会社の従業員としての数少ない美味しい特典の一つに、習いたい語学のレッスンを格安で受けられる、というのがあります。
最近、これを利用しないのはあまりにも勿体無いような気がして、フランス語のレッスンを受けよう、と考えているところです。

というのも、フランス語は一度大学で勉強した経験があり、大学3年の時には仏検2級まで取った経験があります。今でも雑誌の記事ぐらいなら大体の内容は理解でき(英語と語彙の重なりが多いため)、フランス語のメニューを正しい発音で読むことぐらいはできるのですが、残念ながら会話の方はかなり覚束なくなってしまっています。
これではちょっと悔しい、と思ったのがきっかけです。

(毎朝、駅に送ってもらうときに、いつもラジオのNHK第2放送でフランス語の番組を流しているのに触発された、というのもあるかもしれません)

さて、スタッフレッスンを受けようと決心しながら、手続きが面倒で二の足を踏んでいたところ、一昨日、フランス語科の長老である先生とお話をする機会がありました。

彼に「フランス語を勉強したい」と言うと、「でも君は勉強した経験があるんだろう?」と聞かれ「今ちょうど休み時間だから実力を試してあげよう」なんて言われ、いきなりフランス語で会話を切り出されました。

これが意外と辛かったです。
「冬休みのバカンスの計画は?」と聞かれ「何も無い」と答えると、「なぜだ?」とすかさず聞かれました。「計画を立てるのが面倒だ」と言うための語彙は無いし、「怠け者」という言葉も出てこない。そもそもそんな言葉は勉強したのだろうか、などと考えてしまう。困った挙句、「だって色々なことを考えて、決めなければならないでしょう?」で、やっと「ああ、要するに君は怠け者なんだね」と言われ、「怠け者」という言葉を教えてもらえました。

このとき、改めて一生懸命言葉を探しているときの生徒さん(特に初級者)の気持ちが痛いほど分かりましたね。時々話が教科書とは全く別方向に行ってしまうと、途中でパニックに陥り、「もう良いです。ギブアップ」と言う方がいますが、なるほどギブアップしたくもなるものだな、と思いました。
同時に、助け舟を出してもらったときのありがたさ、というものも実感しましたね。

思うに、習う側の立場が分からなければ、効果的に教える、ということはできないですね。その点、周りの同僚を見ても、外国語をマスターした経験がある人ほど、教え方が丁寧であるような気がします。
どれほど大変なことであるかを身をもって知っているからです。

以前にも考えたことですが、本当は「格安での受講」なんていう特典ではなく、教師には毎年好きな語学を何レッスンか会社の負担で受講させる、という制度を作った方が良いのではないか、とさえ思います。
もちろん、研修では必ず「ダイレクト・メソッドの体験」ということで今までやったことのない語学(私の場合はインドネシア語)のレッスンを受けさせられるのですが、研修から年数が経つと段々その経験が薄れていくからです。

でもこの提案を上司にしたら、「理想としては素晴らしいが、ちょっと非現実的ではないかね」とあっさり切り捨てられてしまいました。
悲しい...

ちなみに、前述のフランス語のレッスンの続きですが、その先生には「仕事で怠けるのは分かるが、バカンスを取るのを怠けるとは何事だ!君は人生というものを分かっていない」と思い切り起こられてしまいました。
「あと、誰か一緒に言ってくれる人がいなければダメだから」とこじつけて言っても「そんなものは計画を立ててから誰かを誘えばよろしい。君について行ってくれる人はたくさんいるだろうよ」とのこと。

このところ中途半端に忙しくて、なかなか休暇を企画するまではいかなかったのですが、年が明けたらどこかに行こう、と真剣に考え始めた今日この頃です。
posted by EnglishMaster at 23:25| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
なるほど。先生も貴重な経験をしましたね。幸い、僕は英語力ほとんどゼロに近い状態から学んだ経験があるので、語学修得の難しさを嫌というほど知っているつもりです。よく職場でも、上司が生徒さんに対して、「そこまで生徒さんにやってあげなくていいんだよ。それ位わかるでしょう」というような言葉が出てくるのだけど、その度に、「ああ、この人は中学時代から英語が大好きで、苦手意識を持ったことがないんだな」と思ってしまいます。低いレベルから語学学習を始める人の中には最初は不安がいっぱいで、いきなりなんのサポートもない取り組みは困難である人は少なくないのです。

フランス語を今後受講していくことは決められたのですか。先生は常に努力を続ける方です。

Posted by ニコ at 2006年12月18日 01:45
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