2006年02月12日

古巣の倒産と3つの"R"

先月、私が5年ほど前に勤めていた英会話学校が倒産(went bankrupt)しました。

テレビでかなり大々的に報道され、また新聞にも小さい記事ながらしっかり載っていたため、ご存知の方も多いでしょう。NCB英会話教習所というところです。
(実はテレビの無い私はすっかり情報を見落としてしまっていたのですが)

最初にそのニュースを先週元同僚から聞いたときにはショックを受けましたが、私がそこで勤めた一年半を思い返せば、すでに敗因は見えていましたね。

とにかく、リピーターがいなかったか、あるいは非常に少なかったのです。
今いるスクールには2年以上通い続けている人が何人もいますし、レベル1から始めてレベル6まで到達している生徒さんの成長振りを実際に目にしています。また、それ以上の年数を通い続けてついに最高レベルの10まで達し、それでも通ってきている生徒さんもいるみたいです。

一方、NCBでは基本的に3レベルで一つのパッケージになっていたのですが、そのパッケージを終了した時点で卒業してしまう人が多かったように思えます。そして、もっと始末が悪いことにその3つ目のレベルを終了した時点で半数ぐらいの生徒さんはそのさらに上のレベルで機能するための実力が身に付いていませんでした。
学校の方でもあまりリピーター獲得に前向きではない、という印象を受けましたし、一番下のレベルから一番上のレベルに到達した人の話はついに聞くことがありませんでした。

これで思い出したのが、今教材として使っているビジネスのテキストで顧客の忠誠度(customer loyalty)の重要性を説明する3つの"R"(The Three R's) というものです。
製造業(manufacturing industry)においては市場シェア(market share)が圧倒的にモノを言うのに対し(弱小メーカーはいずれ淘汰されていきます)サービス業(service industry)における利益率(profitability)は主に顧客の忠誠度(customer loyalty)に依存していると言われています。
そして顧客の忠誠度がいかに利益に現れるかを表す3つの"R"とは

Retention: 顧客の保持。つまり顧客がリピートしてくれること。
Related Sales: 関連商品のセールス
Referrals: 口コミ

Customer loyalty が 5%上昇するだけで利益が25%から85%まで上昇する可能性があるという調査もなされているらしいです。
なので、たとえ市場シェアがニッチ・マーケット(niche market)の域を出なくても一旦確保した顧客の忠誠をがっしりと掴んでおけば、確実に利益(profit)を上げ続けることができるのです。
逆に、顧客の忠誠度が低ければ、一時期繁盛してもいずれは破綻してしまうと言うことでしょうね。

実は米国の一流大学のMBAを持っている友人が、まさにこれを体現しています。
個人的な英語のレッスンで法外とも言える月謝を請求しておきながら(学歴も大きいと思いますが)、忙しすぎて新しい依頼を引き受けることができない、といつも嬉しい悲鳴を上げています。
というのも、一旦彼に習い始めた生徒さんは彼にすっかり惚れ込んで、転勤等よほどの事情が無い限りレッスンをやめようと思わないみたいなのです。また、今も舞い込み続けている新しい依頼の大部分は口コミ情報で占められている、とも言っていました。
恐るべし!
posted by EnglishMaster at 13:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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