2006年01月24日

カタカナ語

今日、新聞を整理していたところ、見落としていた記事で面白い語句が目に入りました。

先日の米国産牛肉の輸入停止につながった危険部位が混入した牛肉を輸出したのが、ニューヨークの「アトランティック・ビール・アンド・ラム社」だと報じてあったのです。

それを読んだ瞬間、私は首を傾げてしまいました。
「ビール・アンド・ラム」というカタカナを見て真っ先に頭に思い浮かんだのが "Beer and Rum"。なぜお酒を扱う会社が牛肉を輸出しているんだろう、と。

この「ビール・アンド・ラム」たるカタカナ語が酒類ではなく、子牛肉と子羊の肉を指す"Veal and Lamb" に該当するのだ、と気づくまでに数秒考え込んでしまいました。
Beer Veal では発音が丸っきり違うのに!)

カタカナ語って、恐ろしいですよね。
日本のサブウェイで初めてサンドウィッチを注文したとき、サブウェイ・クラブとシーフード・アンド・クラブが並んでいるのを見て、なぜ前者には蟹が入っていないんだろう、と疑問に思ったことを覚えています。カタカナだと "crab" も "club" も「クラブ」になってしまうんですね。
あと、ユニクロの親会社である「ファースト・リテーリング」。私はずっと "First Retailing" だと勝手に信じており、TIME誌の記事で実は "Fast Retailing" だということを知ったとき、相当なショックを受けました。

それはさておき、ビールとラムの謎が解けたときにふと思い浮かんだのが「この曖昧(ambiguous)なカタカナ語を翻訳エンジンにかけたら一体どんな訳が出てくるのだろう」という疑問です。

そこで、さっそく実験。
使ったのは日本ではマイナーな部類に入る AltaVista が提供する Babelfish というサービスです↓
http://babelfish.altavista.com/
(これを選んだのにはそれなりの理由があるのですが、それはまた後日に)

試しに「アトランティック・ビール・アンド・ラム社」を訳してみると、"The Atlantic beer and ram corporation" になりました。やっぱりコンピュータでも「ビール」は "Beer" と読みたいみたいですね。
そこで、今度は「ヴィール・アンド・ラム社」に直してみると、どうやら「ヴ」という表記には慣れていないらしく、"The Atlantic ヴィール and ram corporation" という答えが返ってきてしまいました。やれやれ。
ちなみに "ram" とは雄羊のことです。中らずといえども遠からず、というところでしょうか。

せっかくなので、丸々一文試してみました。

原文:「危険部位が混入していた違反牛肉はニューヨーク州のアトランティック・ビール・アンド・ラム社が輸出したものであったことが判明した」

訳文:"As for the violation beef which the dangerous region has mixed being something which the Atlantic beer and ram corporation of New York exports was ascertained."

体の一部たる「部位」がいつのまにか「地域」に拡大しています。「判明」は "ascertain" で必ずしも間違いではないのですが、前者は事実が自然に明るみに出るというニュアンスもありうるのに対し、後者は専ら積極的に事実を突き止める、という意味で用いられます。
しかし、個々の単語はまあまあとしても、一体何が主語(subject)で何が動詞(verb)であり、どれが関係節(relative clause)でどれが主節(main clause)なのかもよく分からなくなってしまっています。

それを如実に表しているのが再訳文:
「危ない地域がニューヨークの輸出高の大西洋ビールそしてラム株式会社が確認された何かであることを混合した違反のビーフに関しては」

この一文から何か意味を見出そうと頑張るだけで頭が痛くなってしまいそうです。

せっかくなので、サブウェイも取り上げてみました。

原文:「私は散々迷った挙句、サブウェイ・クラブとシーフード・アンド・クラブをそれぞれひとつずつ注文することにした」

訳文:"After all I was perplexed awfully, we had decided to order sub way club each and 1 seafood and clubs respectively"

やっぱり「クラブ」は統一されてしまいましたね。しかも、なぜか主語が「私」一人からいつの間にか "We" に増えています。一人でサンドウィッチを二つ食べてはいけないのでしょうか。あるいは「それぞれ」が余計だったのでしょうか。

再訳文:「すべてが私非常に混乱させられた後、私達はそれぞれ補助的な方法クラブおよび1 人のシーフードおよびクラブ発注するそれぞれことにした」

サンドウィッチよりもむしろゴルフの話みたいになってしまったと思いません?
posted by EnglishMaster at 23:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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