2005年12月24日

ネイティブの犯す間違い

先日、同僚の一人がアメリカはイリノイ州の副知事候補のウェブサイトからプリントアウトしたページに "Alas, the search for good, if not correct writing in politics continues..." というポスト・イットを付けて私のロッカーに入れておきました。

間違いを探せ、というチャレンジだな、と受け取った私はさっそく一つ見つけました。
本当は "his and Judy's" と所有格を使わなければいけないところをこのページでは "he and Judy's" という風に主格を使っていたのです。
その同僚に言わせると他にも句読点の使い方(punctuation)で色々間違いが目立つらしいのですが、まああまり英語的には良くないとしても(例えば "so" を一つの文の中で連続して使っているあたり)明らかに間違いと言えるかは微妙だという気がしました。

前回、ネイティブ・スピーカーがほとんど犯さない間違いとして冠詞や前置詞を取り上げたのですが、逆にこのような主格・所有格・目的格の混同はネイティブ・スピーカーがよく犯す間違いの一つであると言えます。アメリカ人に至っては関係代名詞 "who" の目的格たる "whom" を日常会話で正確に使う人はむしろ稀というべきでしょう。(要するに文法が非常に弱いのです)

会話で露呈するもう一つの主な間違いとしては以前 "Of veal and venison" で紹介したような似たような言葉の使い分けが挙げられます。これに関しては Common Errors in English と題されたウェブサイトが色々と面白い例を挙げています。
飽くまでもネイティブ・スピーカーが犯す間違いが取り上げられていますが、例えばネイティブの先生が言ったことが辞書と違うときなどは参考になるのではないかと思います。

あとはもっぱら書き言葉としての間違いが多いです。特に綴り方(spelling)と句読点の打ち方(punctuation)に至ってはよくインターネットの掲示板などで目を覆いたくなるような間違いを目にしますし、数日前の New York Times 上の記事でも "music CD's" という表記を見て唖然としてしまいました。(正しくは "music CDs")
映画の題名でもサンドラ・ブロックとヒュー・グラント主演の "Two Weeks Notice" が本当は英語的におかしいことに製作側は全く気づかなかったみたいです。(正しくは "Two Weeks' Notice")

スペリングに至っては、"Repelling Harness" で紹介した通りと言えるでしょう。
あの時は不正確なスペリングの方が正しいスペリングよりもヒット数が多くてびっくりしましたが、それもそのはず、多くのアメリカ人がスペリングに自信が無いときには辞書を引くよりもGoogle検索を頼りにしているという記事を読んだことがあります。だから、民主主義の原理で間違っている方がまかり通ってしまうのでしょうね。(そのような意味では正確なスペリングと間違ったスペリングを併記しているサイトが商売的には最も賢い、と言えますが)

さて、例のプリントアウトで私を挑発した同僚ですが、彼もこのような事情はよく知っていて、一週間に少なくとも一個、The Asian Wall Street Journal 上で間違いを見つけるのを趣味としているみたいです。
最も、彼も完璧ではありません。私宛のメールで何回か繰り返して"adorable" を "adoreable" と書き間違えたため、私が間違いを指摘すると、しれっとした顔で「いや、君の可愛らしさを考えるとついつい "e" を一つ追加したくなってしまってね」と。さすがにそのように言われるとそれ以上追及する気にはならなくなってしまったのですが...
posted by EnglishMaster at 00:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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