2006年06月18日

「日銀総裁」は英語で何?

昨日の朝、NHKのラジオのニュースでアメリカの The Wall Street Journal と The New York Times で福井総裁の村上ファンドへの投資を問題視する記事が掲載された、という報道がありました。

毎日メールで送られてくるニュース一覧に載っておらず、人気トップ10に入るのにもマイナー過ぎていたためすっかり見落としていたのですが、昨日ではなく、15日付の記事だったのですね。

というわけで、無料でアクセスできるのは来週の木曜日までということであまり時間が無いのですが、恒例のチャレンジです。

記事のタイトルは "Japan's Top Banker Owned Stake in Scandal-Hit Fund" です。
"to own a stake in something" という表現は若干なじみがないかもしれませんが、福井総裁が村上ファンドという "scandal-hit fund" に「投資していた」ということを言い換えているだけです。"stake" には色々な意味があるので、興味がある方は是非辞書を引いてみてください。

記事はこちら↓からもアクセスできますが、
http://www.nytimes.com/2006/06/15/business/worldbusiness/15bank.html?_r=1&oref=slogin
読む前に以下のことを考えておけば、あるいは記事をプリントアウトしてこの解説を参照しながらであれば、スムーズに理解できると思います。

まず、福井さんの地位は「日銀総裁」ですが、これは英語でなんと言うのでしょう。これは記事の中で何度も繰り返し出てきますので、比較的簡単に分かると思います。

また、福井総裁が答弁を求められたのは参院予算委員会です。この記事の中では参議院であることを明言せずに、「議会の金融系委員会」という表現を用いています。

さて、この情報が明るみに出た(revelation; disclosure)結果、生じたのが "uproar" (大騒ぎ)です。

問題となっているのは、福井氏が日銀総裁になった後も投資した金額を引き上げなかったこと "held onto the investment" ですよね。また日銀としては福井総裁はなんら法律に違反していない、と言っています。

もっとも、福井総裁は10年も続いたデフレから日本経済を立ち直らせた立役者です。この記事では日本の経済成長が四半期(quarter)で3.1%に達したことにも触れられていますが、これが先進諸国(developed world)の中で高いほうなのか低い方なのかを分かっていれば、自ずと "robust" の意味にも予想がつくでしょう。

また、他国の中央銀行のリーダーとの比較もされています。"unflattering comparison" と言われるのは、株への直接投資が制限されている他国のトップバンカーに比べて、福井総裁が決して良く見えないことを指しています。

ここではアメリカのFRB前議長のグリーンスパン氏が例として挙げられており、氏が投資を短期国債と譲渡性預金に限定していたことを指摘しています。

さて、日銀の投資対象を取り締まっているのは法律ではなく、「内規」ですよね。ここでは "ethics guidelines"という表現をはじめ、いくつか異なる言い回しが用いられています。

そして、やはりアメリカの記事であるゆえ、このニュースで一時期騒然となった「永田町」を「日本の "Capitol Hill" と説明していますね。

あと、福井総裁自信のコメントを思い出しましょう。ここでは "I have created a fuss," という風に訳して紹介されています。

また、「福井総裁 大切な信用が傷ついた」という朝日新聞の社説も紹介されています。このパラグラフを読んで、なぜ一般国民が怒りを感じているのかがあまりよく分からなかった方は、是非、この元記事を参照してください。

福井氏が投資を引き上げたことについては、これもまた二つの異なる表現が用いられています。探してみましょう。
なお、ここで「急いで」という意味で用いられている "scurry" ですが、単なる "hurry" と比較して「こそこそと」というニュアンスが加わっています。

最後に、福井氏がなぜこのファンドに投資したかについて、村上氏が "activist fund" では誰も投資してくれない、と言っていたからだ、ということですが、"activist fund" が何であるかご存じない方は、会社に対して "rock the boat" (ものごとをかき回す、ゆさぶりをかける)するファンドとは一体どんなものなのかを考えればイメージがつかめると思います。
posted by EnglishMaster at 18:11| Comment(0) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする