2006年02月27日

ピカピカの英語力

先週、電車の中でパッと目に付いた某英会話学校の広告:

ふわふわのセーターも
キラキラのアクセサリーも欲しいけど、
一番欲しいのは、
ピカピカの英語力だったりする。

I want a soft, fluffy sweater.
I want shiny, glittering jewelry.
But what I really want is sparkling English skills.


まず、「ピカピカ」がなぜ "sparkling" になるのかが良くわかりません。Sparkling はどちらかというと輝きを放つもの、もしくははじけているもの(発泡性のペリエなどは "sparkling mineral water" ですよね)を形容するために用いられているのに。sparkling なら「キラキラの英語力」にした方が良かったのではないでしょうか。

ちなみに、「ピカピカ」に最もよく当てはまると思うのは "polished"。「磨き上げられた」という意味です。そしてこの形容詞は事実、知性とウィットに礼節までも兼ね備えた上級の語学力を形容するためにしばしば用いられます。
ただし、「磨き上げられた」ものを手に入れるのは容易ではありません。相当な努力と時間、そしてそれなりのメンテナンスも必要です。
間違ってもセーターやアクセサリと同列に語れるものではないのです。


どうでもよい瑣末的(negligible)な議論はさておき、私の目がなぜこの広告に釘付けになってしまったかというと、この広告の潜在的メッセージに反感を抱いてしまったからだと思います。
少なくとも私の解釈では、この広告は

私は別に英語を必要としていない
特に目標があるわけでもない
でも英語がしゃべれたらいいな、と思う


といわんとしているように思えてしまいました。

別に動機は人それぞれであって良いと思いますし、最初は確固たる目的がなくても勉強するうちに芽生えてくるのかもしれません。
しかし、最初から何らかの目的ないし必要性があった方がモチベーションも高く、熱意があり、挫折することも少なく、結果として生徒さんの満足度も高いことは事実です。
まことに勝手ながら、教える側からしてもちゃんと目的意識を持っている方(それは「ボケ防止」や「仕事の息抜き」というものでも構いません)のほうがはるかに教えやすく、楽しくもあります。
なぜ、(少なくとも私の経験から見れば)満足させるのが難しく、挫折してしまう可能性が高い人をわざわざ広告のターゲットに絞っているのでしょう。

もっとも、これは私が深読みをしすぎているだけかもしれません。
この広告が良いな、と思った方、共感できた、という方がいらっしゃったら是非感想をお聞かせください。

posted by EnglishMaster at 16:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月21日

答え合わせ

遅くなってしまいましたが、前回の「ホリエモンの起訴の」解答例です。
皆さんは自力でどこまで分かりましたか?

対応する英語フレーズを探す

「偽計、風説の流布」: spreading false information
堀江氏の「凋落」: the downfall of Mr. Horie
「粉飾決算」: to inflate the profits
「株価つり上げ」: to inflate the stock price
「氷山の一角」: the tip of the iceberg

最後の一つは読んで字の如し、ですが、日本語では難しい「流布」がとても単純な "spread" になっていたり、粉飾とつり上げの双方に "inflate" という同じ言葉が使われているあたりが興味深いですね。

英語の意味を推測する

"bare-knuckles, individualistic brand of capitalism"
capitalism = 資本主義」あたりは一般常識の範囲ですが、「今の日本に必要だと言われている」堀江氏独自の資本主義観とは一体どのようなものなのでしょう。まずは個性的(individualistic)であること。さらにルールを無視したような、手段を選ばない乱暴なやり方であること(bare-knuckles)です。後者の表現はボクシングから。リング上のボクシングはグラブ(gloves)を着けてやるものですが、喧嘩ではグラブなんて着けませんよね。似たような表現に(自分もしくは相手が)手加減しないぞ、という意味の "the gloves are off" という慣用句もあります。対極にあるのが何かを非常に丁寧に扱うという意味の "handle with kid gloves"。または強固な意志がありながら表面的にはあくまでも礼儀正しく装っている状態を "a steel fist in a velvet glove" (ビロードの手袋に包まれた鉄拳)と言ったりします。

"bring everything to light"
これも読んで字の如し、比較的簡単に「明るみに出す」ことだと分かったのではないでしょうか。

"to come apart at the seams"
"seam" とは縫い目のことです。この表現は直訳すれば「綻びる」こと。日本語でも「破綻する」というとき、この漢字を使いますよね。縫い目がダメになってちゃんとしたジャケットだったのが袖と身ごろに分解してしまった様子を想像してみてください。
この表現は、何らかのきっかけで計画が失敗してしまったとき、実によく使われます。

"to jump ship"
ヒントはこのフレーズに出てくる前のくだりです。ビジネス・パートナーは提携を解消(cancel alliances)し、彼女も婚約の予定を取り消し(cancel plans to become enganged)ました。では従業員は何をしているのでしょう?逃げ出している、つまり辞めているということです。
船が今にも沈みそうな場合に、少しでも助かりたければ沈む前に海に飛び込む人も多いでしょう。まさにこのイメージです。
この解説をしたところ、昨日教えた生徒さんは「まるでネズミみたいですね」とコメントしてくれました。実にその通りで、このフレーズ、詳しくは "like rats jumping a sinking ship" といった形で用いられます。(ただし、同じネズミでもかわいらしい mouse ではなく、ここでは大きくて凶暴で汚い rat であることがポイントです)

"plunge 90%"
Livedoor's share price (ライブドアの株価)の後に「90%」という数字が続けば plunge は「下落」を意味することが簡単に推測できるでしょう。この言葉を使う上でのポイントは変化が「急激に」「突然」「大幅に」「下に向かう」ことです。
She wore a dress with a plunging neckline, の場合、どんなドレスか、想像できますか?
また、人が主語になった場合には "to plunge" は「飛び込む」という意味もあるため、何かを思い切ってやるときに "to take the plunge" という表現を使ったりします。思い切りよくやらなければいけないことの第一は結婚。なので、"to take the plunge" = 「結婚する」という意味で使われることもあるのです。

"wipe out $5 billion in market value
"market value" とはこれも読んで字の如く「市場価値」です。ライブドアの市場価値500億ドル分がどうなってしまったかというと、完全にこの世から消えてしまいましたよね。このように "to wipe out" は「抹消する」、転じて「全滅させる」「抹殺する」「消滅させる」などの恐ろしい意味も持っているのです。

"step on influential toes"
これは逐語訳では「大事な人のつま先を踏むこと」。というわけで、少し想像力を働かせなければいけません。みなさんはつま先を踏まれて、相手が謝らなかったらどんな気分になりますか?多分かなり気を悪くするでしょう。
このように、"to step on someone's toes" とは何か失礼なことをし、誰かの感情を害するいことを指します。しかもかなり無神経な態様で。
この記事では特にフジテレビの敵対的買収(hostile takeover)を試みたときのことについて言及していますが、ここまでくればこのとき誰の「つま先を踏んだ」のであるか、容易に読み取れますよね。
posted by EnglishMaster at 17:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月15日

ホリエモンの起訴

が14日のニューヨーク・タイムズ紙上で取り上げられていました。

ライブドアの元社長が逮捕されて以来の記事だと思いますが、この事件に多少なりとも興味を持っておられる方は、是非アクセスして読んでみることをお勧めします。

ここをクリックすると記事にジャンプできますが、興味のある方はお早めに。
NYTは原則として一週間しか記事を無料で読ませてくれません。

実はこのような日本の時事問題についての記事はとても良い教材になります。
なぜなら毎日日本の新聞でニュースを追っているのであれば大体筋書きが分かっているため、知らない単語が出てきても割合簡単に意味を当てることができるのです。

例えば、堀江容疑者の起訴事項となっているのは証券取引法違反。仮に違反(violate)や証券取引法(securities law)という言葉のどちらか一方しか知らなかったとしても、何が起訴事実であるかを理解していればこれらの言葉の意味を簡単に文脈から読み取れます。

そこでチャレンジです。
以下の日本語に対応する英語の表現を見つけることができますか?
「偽計、風説の流布」
堀江氏の「凋落」
「粉飾決算」
「株価つり上げ」
「氷山の一角」

さらに面白いのがNYTが事件の背景を説明するために用いるための表現です。
これらの表現はどんな意味を持っているのでしょう。
"bare-knuckles, individualistic brand of capitalism"
"bring everything to light"
"to come apart at the seams"
"to jump ship"
"plunge 90%"
"wipe out $5 billion in market value"
"step on influential toes"

まずは辞書を見ないで考えてみましょう。(↓ここからもアクセスできます)
Livedoor Founder Is Charged With Securities Violations
正解はまた後ほど発表します。
posted by EnglishMaster at 00:40| Comment(0) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月12日

古巣の倒産と3つの"R"

先月、私が5年ほど前に勤めていた英会話学校が倒産(went bankrupt)しました。

テレビでかなり大々的に報道され、また新聞にも小さい記事ながらしっかり載っていたため、ご存知の方も多いでしょう。NCB英会話教習所というところです。
(実はテレビの無い私はすっかり情報を見落としてしまっていたのですが)

最初にそのニュースを先週元同僚から聞いたときにはショックを受けましたが、私がそこで勤めた一年半を思い返せば、すでに敗因は見えていましたね。

とにかく、リピーターがいなかったか、あるいは非常に少なかったのです。
今いるスクールには2年以上通い続けている人が何人もいますし、レベル1から始めてレベル6まで到達している生徒さんの成長振りを実際に目にしています。また、それ以上の年数を通い続けてついに最高レベルの10まで達し、それでも通ってきている生徒さんもいるみたいです。

一方、NCBでは基本的に3レベルで一つのパッケージになっていたのですが、そのパッケージを終了した時点で卒業してしまう人が多かったように思えます。そして、もっと始末が悪いことにその3つ目のレベルを終了した時点で半数ぐらいの生徒さんはそのさらに上のレベルで機能するための実力が身に付いていませんでした。
学校の方でもあまりリピーター獲得に前向きではない、という印象を受けましたし、一番下のレベルから一番上のレベルに到達した人の話はついに聞くことがありませんでした。

これで思い出したのが、今教材として使っているビジネスのテキストで顧客の忠誠度(customer loyalty)の重要性を説明する3つの"R"(The Three R's) というものです。
製造業(manufacturing industry)においては市場シェア(market share)が圧倒的にモノを言うのに対し(弱小メーカーはいずれ淘汰されていきます)サービス業(service industry)における利益率(profitability)は主に顧客の忠誠度(customer loyalty)に依存していると言われています。
そして顧客の忠誠度がいかに利益に現れるかを表す3つの"R"とは

Retention: 顧客の保持。つまり顧客がリピートしてくれること。
Related Sales: 関連商品のセールス
Referrals: 口コミ

Customer loyalty が 5%上昇するだけで利益が25%から85%まで上昇する可能性があるという調査もなされているらしいです。
なので、たとえ市場シェアがニッチ・マーケット(niche market)の域を出なくても一旦確保した顧客の忠誠をがっしりと掴んでおけば、確実に利益(profit)を上げ続けることができるのです。
逆に、顧客の忠誠度が低ければ、一時期繁盛してもいずれは破綻してしまうと言うことでしょうね。

実は米国の一流大学のMBAを持っている友人が、まさにこれを体現しています。
個人的な英語のレッスンで法外とも言える月謝を請求しておきながら(学歴も大きいと思いますが)、忙しすぎて新しい依頼を引き受けることができない、といつも嬉しい悲鳴を上げています。
というのも、一旦彼に習い始めた生徒さんは彼にすっかり惚れ込んで、転勤等よほどの事情が無い限りレッスンをやめようと思わないみたいなのです。また、今も舞い込み続けている新しい依頼の大部分は口コミ情報で占められている、とも言っていました。
恐るべし!
posted by EnglishMaster at 13:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月09日

完了形の魅力

今朝、レッスンで生徒さんにいきなり「日本語を使っても良いですか?」と聞かれたのでびっくりしてしまいました。
聞くと、過去形(simple past)と過去完了(past perfect)の違いがどうしても分からない、と言うのです。

幸い、墓穴を掘らずに簡潔に説明を済ませることができて、「日本人の先生で良かった」と感謝されたのですが、実は説明よりもそのときに挙げた例文が良かったのかもしれません。

というのも、テキストに載っていた例文にはあまり過去完了を使う意味がなかったからです。言い換えれば、その生徒さんが指摘されたとおり、別に過去形の節を二つ並べてもあまりニュアンスが変わらないものだったのです。

では過去完了はいつ使うべきなのか、というと、過去における二つのできごと前後関係を指摘した上で、@「すでに(already)〜していた」A「まだ〜していなかった(not 〜 yet)」などのニュアンスを強調したいときや、Bその二つのできごとの間の時間的経過を説明したいときです。

例えば、若干公序良俗に反する例ですが、すでに空っぽになっていた金庫をやっとの思いでこじあけた泥棒を考えてください。
過去形だけを使えば
Someone emptied the safe before he opened it. (彼が金庫を開ける前に誰かが空にしていた)
もしくは
He opened the safe after someone emptied it. (彼は誰かが空にした後にその金庫を開けた)
という文が考えられます。
いずれもなんとなくそっけないと思いません?

一方、過去完了を使えば
When he opened the safe, someone had already emptied it. (彼が金庫を開けたとき、誰かがすでに空にしていた)
になります。
@の例ですが、この方がはるかにその泥棒の「しまった!」という感情が上手く伝わってくると思いません?

また、Aの例としてはある企業の買収を企んでいるファンドを想像してみてください。
They started planning the takeover before the the company went public.(彼らはその企業が株を公開する前から買収を企画し始めた)
よりも
When they started planning the takeover, the company hadn't gone public yet. (彼らがその企業の買収を企画し始めた時点ではまだ株が公開されていなかった)
の文の方がそのファンドの計画性、というか虎視眈々とその企業を狙っている様子が伺えますよね。

今日教えた生徒さんが作ってくれた文の一つは
"When I got home, everyone had already finished eating dinner." というものでした。
昨日、奥さんの誕生日を祝うためにせっかくケーキを買って帰ったのに、帰ったらすでに家族のみんながご馳走を食べ終えていた、というのです。何も言わなくても、彼ががっかりしたのが分かります。

さらに時間的経過の例だと、
We lived together for five years. Then he finally proposed to me.(私たちは5年間同棲した。その後、彼がようやく結婚をプロポーズした)
よりも
We had been living together for five years when he finally proposed to me. (彼にプロポーズされたとき、私たちはすでに5年間同棲していた)
の方が色々と想像の余地があります。ずっと待っていたのか、待ちくたびれていたのか、諦めていたのか、それともマンネリ化していたのか...

とここまで考えて気づくいたのが、完了形は想像力を刺激する時制である、ということです。

現在完了を例にとってみましょう。
とっても簡単な "I haven't had dinner yet," (私はまだ夕食を食べていない)のような一文でも色々なことが想像されます。お腹が空いているのだろう、忙しかったのだろう、これから食べるのだろう、更には食事に誘って欲しいのだろう、等々。

使いこなせると楽しい時制ですよね。
想像力に富む知的で楽しい会話を目指して、頑張って活用してみましょうるんるん

breguet.gif
posted by EnglishMaster at 15:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 文法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月04日

Practice Makes Perfect

英語上達のコツは何か、とよく聞かれることがありますが、私が思うにコツはただ一つ、ひたすら繰り返すことです。

時々宣伝で「ひたすら聞き流すだけでしゃべれるようになる」といったものを見かけますが、それも同じ教材を丸暗記してしまうまで繰り返して聞くという前提の下であれば一理あると思います。

もちろん、個人差もあるでしょう。
一回だけで覚える人もいれば数回続れば覚える人もいますし、10回ぐらいかけてやっと覚える人もいます。

レッスンで何か構文を練習しているときも、相手が何回ぐらい練習すればあまり考えずにすらすらとその構文を使えるようになるのかを考慮しながらひたすら繰り返しをしなければなりません。

さて、このあまり考えずにすらすらと、という目標ががポイントです。一つ一つ言葉を考えながらできるからいいや、で終わりにするのではなく、流暢にその構文を使えるようになるまで辛抱強く叩き込む、という作業がとても大事なのです。

もっとも、本当に何も考えずにで言葉を操ることがきてしまうと面白い事態が起きたりします。

先日、間接話法(reported speech)の単元を教えていたときのことです。
何か単純な質問をした後、一々 "What did I ask you?" と聞き返し、"You asked me...." と間接話法で言い直してもらっていたのですが、練習の途中でふと、確かこの人には名刺をまだ渡していなかったな、と思い出したのです。そこで、いきなり
"Did I give you my business card?" と聞いたところ、何と生徒さんは反射的に
"You asked me if you gave me your business card," と答えたのです。

直接目的語と間接目的語があり、代名詞と所有格が入り混じっている複雑な質問を見事一発で完璧に間接話法に直したので、すごい、と喜んでしまったのですが、"That's perfect! I'm very impressed. But did I really give you my business card?" ともう一度聞き返すと、きょとんとした顔をされてしまいました。どうやら言葉を操作するので精一杯で、意味までは考えていなかったみたいです。

そのときはやれやれ、と内心頭を抱えてしまったのですが、よく考えるとこれぞ逐語訳を脱して「英語で考える」力を身に付けていく第一歩なのかもしれませんね。
posted by EnglishMaster at 23:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月01日

misplac'd apostrophes

以前 the b'akasaka で怪しげな句読法(punctuation)を紹介しましたが、Lynne Truss 著の "Eats, Shoots and Leaves: The Zero Tolerance Approach to Punctuation"によれば、本場のイギリスにおいても怪しげな punctuation はあらゆるところに見られるみたいです。

この本で真っ先に槍玉に挙げられているのが apostrophe (it's の ' という省略もしくは所有格を表す符合)です。

本来 apostrophe が使われる場合は主に3つです。
1.省略を表すとき:can't, won't, he's, we'll, '06
2.所有を表すとき:Mr. Bond's car, the Mariners' Ichiro, the men's room, the children's favorite
(所有者が複数である場合、ややこしくなります。"Mariners" など複数形が "s" で終わる場合には最後の "s" の後に apostrophe が付き、"men" や "children" など "s" で終わらない複数形だと apostrophe の後に"s" が付きます)

例えば、日本でもよく見かける "Ladie's room"という看板ですが、本当は "lady" の複数形が "ladies" であり、"s" で終わる複数形に当たるため、"Ladies' room" ではないとおかしいのです。しかしなんとイギリスでさえも前者がところどころに見受けられるというではないですか。

3.文字や数字、略語の複数形を表すとき(ただし略語については争いあり)

アメリカでは "CD's" や "DVD's" といった表記が普通ですが、イギリスでは "CDs" "DVDs" と apostrophe を使わない表記が一般的になっているみたいです。
もっとも、この用法に引きずられてか、イギリスの八百屋さんにも "apple's, banana's, orange's for sale" のような看板をしばしばみかけることができるとか。
写真でも良いので、是非実物を拝見したいものです。

そして、極め付けがサンドラ・ブロックとヒュー・グラント主演のラブコメ "Two Weeks Notice" (邦題「トゥー・ウィークス・ノーティス」)。
このタイトル、何がおかしいか分かりますか?「二週間分の予告」という意味で一種の所有関係に準じた状態が生じているため(文法的にはあまりよくない説明ですが)、本当は apostrophe が必要なのです。
正しくは "Two Weeks' Notice" でなければなりません。

なんと筆者はこれを何とか通行人に気づかせようと、apostrophe の形をした棒を手に持って映画館のポスターの前で突っ立っていたみたいです。
かなりの変人ですよね。

私も本の中でこの間違いを指摘されるまではあまり深く考えずにレンタルビデオ店に積み上げられた "Two Weeks Notice" の前を素通りしていた連中の一人ですが、一旦気にし始めるときりがないです。

つい先日、パレスチナでの選挙を報じている New York Times の記事でも apostrophe のミスを発見してしまいました。
写真の下のキャプションが
"A Palestinian man looking at the electoral candiate's lists"

間違い、分かりますか?

"The electoral candidate's lists" だと一人の候補者が書き上げた複数のリストになってしまいます。選挙に出馬するすべての候補者のリストであるならば "electoral candidates' lists" でなければなりませんが、あまりエレガントな英語とは言えないですね。"lists of the electoral candidates" あたりにした方が誤解を招かずに済んでよかったのではないでしょうか。

eatsshootsandleaves.jpg  twoweeksnotice.jpg
posted by EnglishMaster at 00:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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